"ヤスデ"はその姿が特徴的で一度見たら忘れられない生き物ですが、家庭内での出没は困りものです。
彼らを適切に"駆除"するには、まずはヤスデの生態を理解し、その上で最適な方法を選択することが重要です。
この記事では、
- ハイターを用いた駆除方法
- その他の3つの駆除対策
- 専門家に依頼した方が良いケース
について、ヤスデ駆除の全体像をわかりやすく解説します。
家の中にヤスデが出没して困っているという方は、ぜひ参考にして頂ければ幸いです。
記事のポイント
- ヤスデの生態について
- ハイターを利用した駆除法と効果
- ハイターで駆除する利点とリスク
- ヤスデを駆除する他の3つの方法
- プロへの依頼を検討するポイント
ヤスデの生態と家庭での問題とは?

ヤスデは、その特異な姿から一目でわかる生き物です。
その特徴と生態を理解することは、ヤスデが自宅で問題を引き起こす理由を理解するための第一歩となります。
ヤスデの特徴と生態
| 項目 | 詳細 | 
|---|---|
| 学名 | Polydesmida | 
| 分類 | 節足動物門、多足類 | 
| 寿命 | 約1年程度 | 
| 体長 | 3~15cm | 
| 特徴 | ヒゲを持ち、体は平たく、体節毎に多くの足がある | 
| 生息地 | 世界中の多様な環境 湿度が高く暗い場所を好む | 
| 食性 | 腐肉、腐植、微生物、苔、落葉等 | 
| 天敵 | 鳥、爬虫類、両生類、昆虫等 | 
| 繁殖 | 卵から孵化し、幼虫は脱皮を繰り返して成長する | 
ヤスデは節足動物門、多足類という分類に属し、世界では約4000種以上が存在します。
日本国内でも約250種が分布しており、湿度の高い場所を好むことから家庭でも見かけることが多くあります。
ヤスデの最も顕著な特徴はその無数に生えた足です。
一般的なヤスデは30~100本の足を持っており、その数は種や大きさによって異なります。
ヤスデはこの多足を活かして、狭い場所や地面の隙間をスムーズに移動します。
ヤスデの主な食事は腐った植物や動物の死骸などで、彼らは自然界での重要な分解者としての役割を担っています。
しかしながら、彼らの食性は家庭内でしばしば問題を引き起こす可能性もあります。
家庭でのヤスデの被害と問題

ヤスデは湿度の高い場所を好むため家庭内でも見かけることがあり、特に
- 浴室
- 台所
- 地下室
など湿度が高い場所に出没します。
ヤスデは夜行性で昼間は日陰や物の下に隠れているため、主に食物を探しに出る夜に見かけることが多いです。
ヤスデは基本的に人間にとって無害ですが、一部の種類では有毒で人間に害を与えることがあります。
また、彼らの食性からくる問題として、家庭内の食品や野菜に被害を与えることもあります。
しかしながら、最もよくある問題としては彼らが侵入することによる強い不快感でしょう。
ヤスデは外見上多くの人々にとって不快な印象を与え、それがストレスや不安感を引き起こすことがあります。
ハイターによるヤスデ駆除法

ハイターは家庭で使われる一般的な洗浄剤ですが、その強力な洗浄力からヤスデ駆除にも効果を発揮します。
ここでは、
- ハイターの基本的な情報
- その駆除効果
- ハイターを使用する際の手順と注意点
についてより詳しくご説明します。
ハイターとは何か?

ハイターは、主に漂白剤として使われる家庭用洗浄剤です。
その主成分は次亜塩素酸ナトリウムであり、汚れを強力に分解する性質を持っています。
次亜塩素酸ナトリウムは酸化力が強く、様々な有機物を分解することができます。
これにより、
- 衣類の染み抜き
- 浴室の掃除
など多くの洗浄作業に活用されています。
また、次亜塩素酸ナトリウムは殺菌力も持ち合わせているため、衛生管理にも役立ちます。
ハイターのヤスデ駆除効果
ハイターは、その強力な洗浄力・酸化力からヤスデ駆除にも有効とされています。
ヤスデは外骨格を持つ昆虫類であり、ハイターの酸化力はその外骨格に直接作用してヤスデを直接駆除することができます。
ハイターの高い酸化力の効果
- ヤスデの体内組織を破壊し即座に死滅させる
- 床や壁に散布することで侵入経路を塞ぐ効果もある
ヤスデはハイターが散布された場所を避けるため、これにより家の中へのヤスデの侵入を防止することが可能です。
ハイターの強力な臭いはヤスデにとって不快であり、それが駆除を促す要因となるためです。
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ハイターを使用する際の手順と注意点
ハイターによるヤスデ駆除法は、以下の手順で行いましょう。
- step.1 - ハイターをスプレーボトルに移し、ヤスデが出現する可能性のある場所を中心に吹きかける(スプレーボトルは100均のものでOK!) 
- step.2 - ヤスデが好む湿度の高い場所や暗い場所
- ヤスデの侵入経路となる窓やドアの周囲
 - などに重点的に散布する 
- step.3 - 散布作業は、ヤスデが活動を始める夜間に行うとより効果的 
しかし、ハイターの使用には注意が必要です。
ハイターは人間やペットに対しても刺激性があり、誤って摂取すると健康を害する可能性があります。
そのため使用後はしっかりと手を洗い、子供やペットが触れないように柵を設置するなどの配慮が必要です。
また、ハイターは漂白力が強いため、散布する場所の色落ちにも注意が必要です。
特にカーペットや塗装面など色落ちしやすい床には使用を避けるか、目立たない場所で事前確認してから使用しましょう。
ハイター駆除法の長所と短所

ハイターによるヤスデ駆除法は、その手軽さと即効性から多くの家庭で用いられています。
しかしながら、その効果には一定のメリットとデメリットが存在します。
ここでは、
- ハイター駆除法の長所と短所
- ハイターによる駆除を選択する際のポイント
について詳しく説明します。
ハイター駆除法の効果とメリット
ハイターを使った駆除方法のメリットは以下の通りです。
- 即効性と手軽さ
- 侵入を防ぐ効果
メリット①即効性と手軽さ
ハイター駆除法の最大のメリットは、その即効性と手軽さにあります。
ハイターは、家庭でよく使用される洗浄剤の一つであるため、手元にすぐに用意できるご家庭も多いかと思います。
また、ハイターの強力な洗浄力と酸化力はヤスデを即座に死滅させることが可能なので、突然ヤスデが発生しても直ちに対処することができるはずです。
メリット②侵入を防ぐ効果
さらに、ハイターは床や壁面に散布するだけで、ヤスデの侵入経路を塞ぐ効果もあります。
これにより、その場ですぐに駆除できるだけでなく、再発防止にも大いに役立ちます。
ハイター駆除法のデメリットとリスク
しかし、ハイター駆除法にはいくつかのデメリットも存在します。
- 刺激性
- 持続性の低さ
デメリット①刺激性
まず一つ目は、ハイターの刺激性です。
ハイターは塩素系の漂白剤であり、万が一誤飲した場合は人体に重大な影響を及ぼす可能性があります。
- 消化器系への影響:ハイターを誤飲すると、口や喉、食道、胃などの消化器官に化学燃焼や潰瘍を引き起こし、嘔吐、腹痛、下痢などの症状を発症する可能性があります。
- 呼吸器系への影響:ハイターは塩素ガスを放出し、これが肺に達すると深刻な呼吸困難を引き起こす可能性があります。
- 神経系への影響:誤飲量が重度になると、めまい、頭痛、昏睡、意識障害などを引き起こす可能性があります。
このようにハイターを誤飲すると重篤な症状に見舞われる恐れがあるため、万が一の際にはすぐに医療機関へ連絡し、指示に従ってください。
また、自らの判断でハイターを吐き出す、あるいは吐き出させる行為は再び気道に入るリスクがあるため絶対にやめましょう。
他にもハイターには皮膚や目にも刺激を与える可能性があるため、誤って目に入った場合は水で十分に洗い流し、医師の診断を早急に受けるべきです。
皮膚についた場合も同様に洗い流してください。
デメリット②持続性の低さ
二つ目のデメリットは、ハイターの持続性の低さです。
ハイターは一度散布すればすぐに強力な殺虫効果を発揮しますが、薄まったり乾燥してしまうとその効果は大きく減少します。
特に湿度の高い場所や雨が頻繁に降るような環境ではハイターの効果がすぐに失われてしまいます。
ハイターを使った駆除法はあくまで一時的な対策であり、定期的な再散布が欠かせません。
また、ハイターの頻繁かつ継続的な使用は、家への影響も考慮する必要があります。
ハイターによる駆除を選択する際のポイント
上記のようなメリットとデメリットを把握した上で、ハイターによる駆除を選択する際には以下のポイントを押さえておきましょう。
- 人間やペットへのハイターの刺激性を考慮する
- 湿度や環境を考えて、ハイターの持続性がどの程度かを把握する
- ヤスデの発生が頻繁なら、他の駆除法と併用する
これらを意識した上で、ヤスデ駆除にハイターを合っているかどうかを適切に判断することが大切です。
他にも使えるヤスデ駆除の3つの方法

ここまでハイターを効果的に使用する方法についてご紹介しましたが、一方で
- ハイターの効き目がイマイチ
- 様々な要因からハイターが使えない
という人もいるでしょう。
その際、自分でできる他の駆除策としては以下の3パターンが挙げられます。
- 市販の駆除剤を使用
- 生活環境の改善と防除策
- 自然の天敵を利用した方法(これはあくまで参考まで)
それぞれ見ていきましょう。
1.市販の駆除剤の活用
ハイター以外の対策として、市販の駆除剤を利用する方法が一般的です。
これらの駆除剤はヤスデに直接ダメージを与え、その生存を阻害するものです。
市販の駆除剤には主に2つのタイプがあります。
- スプレータイプ
- トラップタイプ
即効性を求めるなら「スプレータイプ」

スプレータイプの殺虫剤は直接ヤスデに吹き付けて使用しますが、これはヤスデにすぐに作用し速やかな駆除を可能にします。
特に虫コロリのスーパージェットエアゾールは独自処方と即効駆除に定評があり、ヤスデが出そうな場所に予め噴射しておくと予防効果が1カ月持続する非常に優秀な駆除アイテムです。
手を出さずに駆除したいなら「トラップタイプ」

トラップタイプの駆除剤は、ヤスデに食糧として誤食させ、体内から駆除する方法です。
- ヤスデの活動範囲
- 隠れ家に近い場所
に設置すると効率的に効果を発揮し、中でも「アース ムカデコロリ」はムカデ類(ヤスデ、ゲジゲジ、ダンゴムシ、ワラジムシ)にも高い駆除効果を誇る定番商品です。
ただし、これらの製品を使用する際には適切な使用方法を確認し、子供やペットから遠ざけて保管することが重要です。
2.生活環境の改善と防除策
ヤスデ駆除の最も効果的な方法は、生活環境の改善と防除策を講じることです。
ヤスデは湿度が高く日陰のある場所を好むため、
- エアコンや除湿器で家の中を乾燥させる
- 適度に日光を取り入れる
ことで、ヤスデにとって都合の良い生息環境を減らすことができます。
また、ヤスデは家具の下や隙間に隠れることが多いので、家の中の不要物を整理して隠れ場所をなくすことも有効です。
さらに、自宅だけではなく
- 庭にゴミや薪などを放置しない
- 家の周りの隙間を塞ぐ
こうした配慮と工夫を施すこともヤスデの侵入を減らす大事なポイントです。
3.自然の敵を活用した駆除法(参考)
ヤスデも自然界において天敵が存在します。
ヤスデの天敵としては、
- カエル
- トカゲ
- 鳥
などが一般的で、これらの動物はヤスデを獲物として捕食し、個体数を自然に減らすことができます。
たとえば、庭に適切な生息環境を整備することで鳥やカエルを引き寄せ、ヤスデの自然な駆除を促すのも方法として考えられます。
ただし、この方法には注意が必要で、
- 自然保護法や地域の生態系の尊重
- 実行可能な環境であるか
- 他生物を呼び込むことに抵抗がないか
といった問題があり、特に「天敵」を利用する際には、その生息環境を維持し続けなければならないという現実的な課題もあります。
自力で駆除できないなら専門業者に相談しましょう
プロの駆除業者に依頼すべき状況
ヤスデの出現が一度や二度ではなく、毎日のように確認される場合は彼らの生息地や巣が家の中、もしくは家の周辺に確立している可能性が高いです。
ヤスデは暗く湿った場所を好むため、
- 家の基礎
- 庭の土の中
- 納屋や物置
といった場所に巣を作ることが多いです。
こうした場所へのアプローチは素人には困難であり、専門的な知識や道具が必要となります。
また、家の中に小さな隙間やクラック(裂け目、割れ目)がある場合、ここからヤスデが侵入してくることもあります。
このような状況で頻繁にヤスデが出現してしまうなら、都度ハイターや薬剤で対処するのではなく、プロの駆除業者に依頼して根本から解決することが大切です。
専門駆除業者の選び方のポイント
駆除業者を選ぶ際のもっとも重要なポイントは、その業者が持つ実績と専門知識の有無です。
ヤスデの生態や行動パターンをしっかりと理解している業者は、ピンポイントで的確な駆除方法を提案してくれるでしょう。
また、使用する薬剤の安全性も確認してください。
ヤスデを駆除するための化学薬品は、場合によっては子供やペットに影響を与えることがあるためです。
また、口コミや評判を参考にし、事前に料金や作業内容をしっかりと把握しておくことも大切です。
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と考えている方はぜひ一度相談してみるのをおすすめします。
まとめ
今回はヤスデの駆除にフォーカスを当てて詳しく解説しました。
ヤスデを徹底的に排除するためには、まずその生態の理解から始める必要があります。
その点ハイターによる駆除は効果的な手法の一つですが、その長所と短所を理解し適切に活用することが大切です。
そして、時にはプロへ依頼することが最善の選択となる場合もあります。
ヤスデとの共存が難しい場合、これらの情報と手段を知ることであなたにとって最適な対策を講じることができるでしょう。
ヤスデを徹底的に駆除し、ぜひスッキリと快適な日常生活を取り戻してくださいね。
